名無しの雑記

自分の好きなことについてゆるく書いていくブログです

People in the box の「kodomo rengou 」を聴いた。

 少し前に「things discovered 」について書いて、「次のアルバムが不安だ」というようなことを書いた。
hideotakeshi2.hatenablog.com

 ただ不安がっても仕方無いし、根本の部分で結局私はpeopleのファンで、peopleの新譜は次はどんな風になるのか、という楽しみがあってなんだかんだいつも期待しているので「kodomo rengou 」を買った。

結論から言うと、良かった。
いや、期待を大きく良い意味で裏切られた。
こちらの予想を上回って来たのだ。


まだ数回しか聞けてないが、以下に感想を書いていく。

その前に「kodomo rengou 」の基本的な情報を。

1 報いの一日
2 無限会社(既)
3 町A
4 世界陸上(ピ)
5 デヴィルズ&モンキーズ
6 動物になりたい(既)
7 泥棒(既)
8 眼球都市(既)
9 あのひとのいうことには(既)(ピ)
10 夜戦(既)
11 かみさま(既)
12 ぼくは正気(ピ)
の12曲が収録されている。

曲名の後ろに付いている(ピ)はピアノの使われている曲で、(既)は以前のライブで一度披露していた曲だ。下線が弾いてあるのは筆者の好きな曲だ。タイトルの一部ではない。一曲ごとにそれぞれ短い感想を書いていく。

1 報いの一日

 「ラララララ、ラララララ」という波多野さんのスキャットから始まる。ワーミーをかけたであろうちょっとバトルスっぽいギターが上で自由に動き回っているが、ベースとドラムは割と単調にリズムを刻んでいる。だからギターがだいぶ浮いて聴こえる。1曲目頭をガツンとやられるような感じで、初めて聞いた人は最初のギターでだいぶ混乱するはず(経験者談)。

2 無限会社(既)

初披露の時は余り良いと思わなかっが、イントロのギターにワーミーがかかって凶暴な音になったりと、アレンジが加わってだいぶ好きになった。曲の系統としては「市民」「市場」辺りのイメージ。

3 町A

落ち着いた感じの曲。
歌は最初は穏やかに始まるのだけど、サビで突然明るいポップなメロディーに変わる。あと、サビ周辺で何回かリズムが変わる。初めて聞いたとき前の2曲とのギャップに笑った。しかも、サビの歌詞は建物の名前の羅列っていう(2回目のサビ後の間奏はもっと明るい)。
しかし、歌詞は終始不穏な感じ。
個人的にはこの曲は朝か夕方に街を車で走ってるときに、目に写る風景を言葉にした、みたいなイメージを持ってる。
結構いろんな音が重ねてあってライブではどんな風に演奏するのかが気になる。

4 世界陸上(ピ)

今までのpeople のピアノ曲と違って結構冷徹で無機物的な印象。多分4拍子だと思うけどちょっと複雑な振り分けかたをしててのりづらいと思った(多分そのうちに慣れると思うけど)。
ドラムはキーボードとユニゾンして(へんな表現だけど聞けば意味がわかると思う)ベースはたまにすげぇ速さで急上昇するフレーズを挟む(ほんとうに是非聞いてみて欲しい。度肝を抜かれる)。
サビとサビ後の「ハイ、ハイ、」ってところが好き。

5 デヴィルズ&モンキーズ

冒頭からマリリンモンローとか固有名詞が多い。ゆったりした曲調でなんとなくエチゾチックな感じ。タイトルのデヴィルズは歌詞に出てくるけど、モンキーのほうは直接は出てこない。

6 動物になりたい(既)

これも穏やかな曲。初披露の時からそこそこ好きな曲。トリルみたいなフレーズを弾いてるギターが微睡みみたいで気持ちいい。後半の「頬張るビスケット~」の後に何て言ってるか知りたい。

7 泥棒(既)

ダークな曲。基本的に終始一つのリフで進んでいく。この曲はどちらかというと音より歌詞に驚いた。こんな歌詞もかくんだな、と。
歌詞についてさらに言うなら、全体的に掴み所のない歌詞が多い。「この行はなんとなく言ってる意味がわかる気がする」と思ったその直後の歌詞でいきなり遠くに離れてしまうような感じ(これはpeople の曲全般に言えるけど)。
「かみさま」からこの感じを説明するのに適切な歌詞を引用すると、まさに「手を伸ばしても空を切る」、という感じ。

8 眼球都市(既)

デヴィルズ&モンキーズみたくエキゾチックさもあるけど(たぶんリディアンスケールを使ってる)、第一印象は「なんかjeff bucklyみたい」だった。
世界陸上みたく、エモーショナルな要素を一切廃した機械のような冷たさのある曲。
ギターの音数は少なく、アルペジオだったり歌メロとのユニゾンが主。
サビの「パレードはたしかエレクトリカル」でなんというか、旧市街とかでもあったメロディーの捻りを入れてるんだけど、後半の「燃えるまぶたから~」のところは捻りを入れすぎて(ボーカルにうっすらかかってるエフェクト?のせいでもあるんだろうけど)正直ちょっと「平沢進みたいだな」と思った。

9 あのひとのいうことには(既)(ピ)

歌をじっくり聞かせる曲だな、というイメージ。「猛獣使い」とか諸々「動物になりたい」を連想させる言葉が多い。
最後の歌詞のところで歌だけになるのがwall, windowの「花」みたいだな、と思った。
以前のpeopleのピアノ曲と比べると、格段に技術が上がってフレーズも豊かになって、ピアノが使われる必然性が増してきた気がする。


10 夜戦(既)

久し振りにpeople の曲でハーモニクスのあるリフを聞いた気がする。基本3拍子、サビでは4拍子。
このページで既に何回か言ってるけど歌詞が不穏だ。
特にサビ。(『夜戦』というタイトルに引っ張られてる感じは否めないけど) 撃たれて倒れる瞬間のことを言ってるのかと思った。
歌詞で言うと個人的には「水滴に映る季節の走馬灯」というところがすごかった。短い文章ですごい情景を表すなぁ、と。
そして、久し振りのポエトリーリーディング入りの曲。

11 かみさま(既)

MV付きの、このアルバムの「リード曲」、と一応言っておく。このバンドは毎回リード曲なんて考える必要がないくらい毎回良い意味で曲が同等の位置にあって、実際今回もそうだった。7分弱の曲。イントロが重い。
笑っちゃうくらい、ずっと皮肉みたいな歌詞が続く。怒っているのかそれとも諦めとも悟りともとれるような歌詞。

People In The Box「かみさま」Music Video

12 ぼくは正気(ピ)

アルバムの最後を飾る曲。people のアルバムは大抵「汽笛」「ヨーロッパ」みたいな長めの曲で締めるものだと思っていて、今回もそうだと思っていたけど、この曲は比較的短めでシンプル。

内省的で、退廃的、とまではいかないけど「みんないなくなってしまった」、とかの歌詞は歴代のアルバム最後の曲(「季節の子供」「どこでもないところ」)を彷彿とさせる。
そして、なんだ‼ 
この最後の
「ばいばいかわいかったうない」
というところは‼ 

この部分は詩が難解とかじゃなくて本当になに言ってるかわからん(ちなみに「ばいばい~」で検索するとこの曲の歌詞が出てくる。)
だれか教えて。

終わりに

「Things discovered 」の時にちょっとpeople のとった方針に疑問があって、次のアルバムはどうなることやら、と思っていたが、kodomo rengou は本当に良いアルバムだった。杞憂だった。何度か通しで聞いたが、聞くたびに曲の新しい面とかが見えてきて聞いているのが楽しい。「簡単に消費されない音楽を~」と以前波多野さんは言っていたけど、有限実行している。相変わらず歌詞とか、何で今までのルールを破ってまでこのkodomo rengouというタイトルにしたのか疑問点はあるが、改めてpeopleはすげぇバンドだと認識した。とりあえず今度ライブに行こうと決めた。

Kodomo Rengou

Kodomo Rengou